白黒青

またあの中毒性のある話を読んだ。2回目。どうしたらいのか分からない。ぼーっとするというか、うまく切り替えができない。ずっと考えてしまう。現実での生活がおろそかになる。

多分、自分のつくる話とはあまりに毛色の違う話。なんていうか第一に白くて、影が青いみたいな雰囲気の、ひどくやさしく病的な話が自分は好きなんだと思う。こういう話がつくれたらいいんだけど思いつけない。

小説っていいなと思う。漫画は書き手のイメージが強く出るから時に邪魔だ。小説は文字だから読み手の好きなように補正していくことがある程度可能だし、なにより静かなところがいい。

以前にもこういう、なんにも手に着かない状態になってしまう物語があった。数日経ったら元通りになったけど、今読んでも素晴らしいと思う。定期的に読み返したくなる。

他人の考えていることはまるで分からないから、ちゃんと作品にしてくれて本当にありがたい気持ちだ。他人の頭の中には、なんて素敵な話が詰まっているんだろう。もう一度読んでくる。