ミントグリーンのストールを買ったので常時巻き付けさえすれば最強になれる

ここ2週間ほど猛烈に人と会ったり出かけたりしている、そういうバイオリズムなんだと思う。

今日は正月ぶりに美術の先生とお話してきた。まだ受験は終わっていないようで、試験会場の生徒から電話が来たりして面白かった、油絵の石膏デッサンで手前は鈍色で形は追っていき奥で輝かせるみたいな話をしていた(当然相手の話は聞こえないのだけどクイズみたいで面白かった)。

私が物の価値の話をしたら主体性が大事って話になって、積極的に世界に関わって行こうと思ったのだけど、でも暇な時間って絶対大事だよねって言ったら肯いてた。その後行った定食屋の待ち時間で読んでた本にタイミングよく「毎朝この公園にやって来て散歩をすることでさえ仕事だった。それは実にクリエイティブな時間であり、彼の仕事のもっとも重要なプロセスのひとつだったのである。」とあり、これがパズルゲームなら結構な数のブロックが消えているところだった。

真剣に関わろうとする姿勢が主体性だと思う。主体的に人と関わって、会って話してその一人の人間がどのようにして生きているのか、なぜこちらに主体的になろうとさせるのか、そう突き動かす作用こそ魅力と言えるのではないか。好意とか相性ってすごいなって思う。一瞬で決まるのに持続性がある。先生に「魅力ってなんだと思いますか」と聞いたら「未完であること」と言っていた。

日本の美人画を指し「昔は色白をやり過ぎで現代はデカ目をやり過ぎ」とか「昔の人は目が細すぎるし手も小さすぎ」とか言ったらこれはデフォルメされているからとか西洋絵画は三次元的過ぎたから逆に日本すごいと言われそれがジャポニズムになったとか言ってモジリアニのデフォルメ人物画を一緒にたくさん見てすごく面白かった。日本の人物画めっちゃ面白いなって思った、なんかすごいギャグっぽいのがあったんだよ。

あと先生の心霊体験聞いた。一人暮らしの夜、部屋で電話しながら柱の木目を鉛筆でなぞり強調させる作業をしていて、気付いたら鼻のひん曲がった意地悪そうなお婆さんの絵になっていてびっくりするもその後寝て、ふと気付くと先刻絵に描いた本物の婆さんが馬乗りになって先生の鼻の穴に自分の頭を押し付けて中に入ろうとしていて、「口じゃないのかよ!」と思ったという話。大声を出したら消えたらしい。