ろくでなし絶望駄目人間

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水族館行った。

イルカショーでイルカが芸を披露したら観客から拍手や歓声が上がっていて辛く悲しい気分になった。

そのとき会場でかかっていた曲が初音ミクだったことや、品のよい私立幼稚園児や笑いを取りにいくことで女子の気を引こうとする男子中学生集団が同じ空間にいたせいもあるかもしれないが、私の隣にいた友人は「すごい」だとか「おー」だとかの言葉を発したり手を叩いたりしていて、イルカが人間の都合で芸を仕込まれ見世物にされることに何ら疑問を感じていない様子で、健全だと思った。

初めはイルカの見世物を見ることについてややこしいことは一切考えていなかったのに、いざ音楽がかかってイルカ6頭が同時に高くジャンプした瞬間もうだめだと思った、この心の動きは一体なんなんだろう。

「イルカはお腹が空いているよ、でも芸をすれば餌がもらえるよ、餌がほしいので芸をしたよ、どうだすごいだろう、さあ拍手だ歓声だ!」という流れを不自然なものだと捉えるから悲しくなるのかもしれない。

というかそもそもにしてイルカは芸をやりたいんだろうか?

餌がもらえないのなら本当は芸なんてしたくないんじゃないか?

何故だが尾のみを水中からだし前後にひらひら動かすよう訓練されているからやるのであって、それが人間の「バイバイ」という手の動きに似ているということなどは理解していないのに、あーっ、イルカがバイバイってした、カワイイ、なんて到底思えない。

イルカは人間に対し親しみを込めようと人間界の習わしを学び歩み寄って挨拶をしたのではなく、人間が人間に「イルカが人間に対し親しみを込めている」と錯覚させるようにイルカに芸を仕込ませただけだ、当たり前のことなんだけど。

喜ぶ姿を期待されていることに気付いた途端素直に喜べなくなるという自覚はあったが、喜べなくなるどころか辛く悲しい気分になるのはおそらく初めてだったのでイルカショーにはほかにも何か秘密があるのだと思う。